バリアント保護を一括で解除する方法
なぜバリアント保護を解除する必要があるのでしょうか?
それは下記の3つの理由が考えられます。
- 1.バリアント保護を設定したユーザが削除されたため
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バリアント保護が設定されたバリアントは登録者もしくは最終変更者しか変更することができません。
つまり、そのユーザが離任もしくは退社した場合、そのバリアントを誰も変更できなくなるという事態が発生します。 - 2.バリアント保護の運用を失念していたため
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システム開発者・運用者のユーザでバリアント保護を設定すると、メンテナンス時に問題が発生するため、バリアント保護を設定する場合はプロジェクト全体で使用するバリアント更新専用ユーザを使用するのが一般的です。
しかし、バリアント保護の運用ルールがプロジェクト内できちんと浸透していない場合、システム開発者・運用者のユーザで保護をかけてしまう事態が発生します。 - 3.バリアント更新専用ユーザがすぐに手配・使用できないため
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本番機で障害が発生し、緊急で本番機上のバリアントの設定を直接変更しなければならない場面があります。
バリアント更新専用ユーザは本番機で誰でも使用できてしまうと監査上問題があるため、通常は貸し出しの承認フローが存在することが多いのですが、その場合すぐにバリアント更新専用ユーザが手配・使用できない事態が発生します。バリアント保護を一括で解除する方法
バリアント保護を一括で解除する方法はトランザクションコード:SE38からプログラム:RSVARENTを実行するです。
詳細についてはSAP Note 80526 – Unlocking protected variants をご確認ください。
バリアント保護が設定されているということはバリアントの設定を守りたいという意図があるため、プロジェクトで定義されたバリアントのメンテナンスフローに従い、バリアントをメンテナンスするようにしてください。
今回ご紹介した方法はあくまで緊急時の回避策であり、この方法を多用しないようにしてください。